左下奥に痛みのような違和感がある、ということで来院された方のレントゲン写真です。
親知らずの抜歯が必要である旨を説明しました。しかし「抜歯はしたくない」とのことで痛みを和らげる消炎処置のみを希望されました。
そして2年ほどして、再び同じ方が来院されました。今度は、以前より激しい痛みと腫れがありました。診察してみると、親知らずを抜歯しなければならないだけでなく「親知らずの手前の歯」までもが、親知らずのせいで抜歯しなくてはならなくなっていました。
親知らずは「痛んだり腫れたりする前に抜いておく」ことが勧められるのは、このようなケースがあるからです。
人類は、食生活などの変化とともに進化してきました。食生活の変化とは、食べるものが軟らかいものになるということでした。そのため、現代人のあごは、次第に小さくなっていく傾向になりました。通常一般には、親知らずという歯が生える余地が口の中にはないのです。それどころか、現在の世代においては、親知らずばかりでなく糸切り歯の横の歯までもが、生える余地がなくなっているお子様もあるくらいです。
このような事情から、「親知らず」という本来ないはずの歯は、横や斜めに生えたり、半分埋まっていたりして、歯ぐきを腫らしたり口臭の原因になったりと良くない結果になることが多いのです。
当クリニックでは、通常一般の歯科医院では抜歯できないような親知らずでも抜歯することができます。これは、高度な歯科口腔の外科手術を行うことができる技術を持っている専門医だからです。
高度な技術は、患者さんの痛みや処置中のストレスを最小限にして処置することができます。どうぞご信頼の上、安心して親知らずの診断と抜歯をお受けいただければと思います。